ごはん外来

1.ごはん外来

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小児科では、離乳食に悩む保護者の声をよく耳にします。当院では授乳から離乳食期まで、小児科医と看護師、助産師みんなで様々な角度から支援しています。スプーンをいやがる、離乳食がステップアップしない、食事量が増えない、偏食がひどいなど、3歳頃までの食事に関する様々なご相談に対応しています
 
対象:3歳まで(それ以上の年齢の場合は応相談)のお子さんで、嚥下障害(飲み込みの障害)がない方
 
日時:水曜日 午後(お電話にて予約をお願いします)
担当:江田  
料金:保険診療
 
持ち物:保険証・小児医療証・母子手帳・事前にお渡しする問診票(下記にてダウンロードも可能です)・(可能であればお子さんの食事の様子を動画撮影してお持ちください)

1−1. 相談内容の例

・スプーンをいやがる
・離乳食がなかなかステップアップしない
・食べる量が少なく、決まったものしか食べない
・食事の時間が長い
・新しい食べものに手を付けない
・食卓につかない、食べもので遊ぶ、食事中に歩きまわる

1−2. 相談の流れ

初めての診察では、お子さんの健康状態を診察し、必要に応じて血液検査で栄養評価を行います。お渡しする問診票から、お家の食卓で困っていること、食事の目標、食べるときに伴う症状、数か月間の食事の状況を詳しくお聞きします。また、ご家庭の状況や1日の生活スケジュールなども参考にしています。みなさんにはスマホでお子さんが食事をする様子を動画に撮ってきていただきます。最後に具体的な提案を行います。必要な方には何度か再診していただきます。
母乳やミルク以外全く何も受け付けないお子さんは、神奈川県立子ども医療センターの偏食外来 をご紹介します。
 
受診すべきか悩んでいる方へ
専門家受診が必要か見分ける方法がわかる動画 です(神奈川県立子ども医療センター偏食外来 大山牧子先生が作成)

1−3. 問診票ダウンロード 

※問診票を下記よりダウンロードできます。A4用紙に印刷して、ご記入の上ご来院ください。
ダウンロードできない方は、来院時でもお書きいただけます。 

Download

ごはん問診票.pdf

1−4. 手づかみ食べのススメ

当院のごはん外来やごはんクラスでは、赤ちゃんが自分で食べられる「手づかみ食べ」をお勧めしています。手づかみ食べをすると、口の中に入ってきた食べものを飲み込む前の経験として、まず食べものを手に取りよく観察し、口に入れても安全だと知り、次はどのように口に運ぶか、どのようにかじり取るか、様々な工夫をしながら自分に合うように食べものを口に入れるようになります。さらに、かじり取った食べもののかけらを口の中でどう取り扱うか、ゆっくり時間をかけて試行錯誤を繰り返して、モグモグカミカミの練習をすることができます。こうして練習を重ねて、うまく食べものを扱えるようになって初めて、赤ちゃんは安心して、そして安全に食べものを飲み込めるようになります。まさに五感を使った食べものとの出会い、触れ合いの瞬間です。
これに対して親からスプーンでペーストを与えられる場合、食べものが何であるかを知る前に食べものが口に入り、練習する間もなく飲み込むことになります。赤ちゃんが驚いたり、口を開けなかったり、仰け反ったりするのも無理はありません。
 
 #手づかみ食べのメリットは? 
手づかみ食べは、赤ちゃんの様々な力を伸ばします。目で見た食べものを手にとって口に運ぶ動作は協調運動といって、視覚や触覚、食べものと口の距離感、手の運動、全てが協力し合って初めてうまくいく動作です。また、手でどうやって食べものをつかむか、柔らかいものをふんわり持つのか、滑りやすいものをギュッと持つのか、何本の指でつまめるか、そういった試行錯誤も繰り返して手先の器用さが増していきます。さらに手づかみ食べは、赤ちゃんに主導権があって食べ方を自分で選べるので、「自分でできる」という赤ちゃんの自信を高め、親にも信頼されていることでさらに意欲が増していきます。
 
#手づかみ食べを始める時期は?どうやって始めるの?
赤ちゃんの手づかみ食べの準備が整うサインは、手に持ったものを口に運び舐めたり噛んだりする、食べものに興味がありそう、支えると座れる、などです。つまり手づかみ食べは一般的な離乳食の開始時期から始めることができるのです。あなたの食事に赤ちゃんの手が伸びてきた時がチャンスです。家庭の食事から赤ちゃんにも安全で健康な食べもの(以下のサイトが参考になります)を目の前に置いてみること、これがスタートです。
 
百聞は一見に如かず。手づかみ食べをするお子さんの「食べる発達」を、ぜひご覧になってみてください(保護者の同意を頂いております)

#手づかみ食べ情報
具体的な手づかみ食べの方法は、当院ベビークラス「ごはんクラス」でご紹介しているほか、以下のウェブサイトでもご覧いただけます。
 
#神奈川県立こども医療センター偏食外来パンフレット
手づかみ食べのメリットや、月齢に合った手づかみ食べ食材が分かりやすく示されています。支援者にも養育者にも大変勉強になるツールです。
・心の準備編「どうしてたべてくれないの?」
たべない子どもの気持ちを理解したい方にお勧めです。
 
・はじめの一歩編「たのしくたべる」
どうしたらたのしい食事になるかヒントが書かれています
 
・ステップアップ編「いつどこでたべる?」(たべる時間と空間をデザインしよう!)
月齢に合った手づかみ食べ食材が大変分かりやすく示されています
 
・チャレンジ編「いつから・なにをどのように食べる?」
発達に合わせた具体的な「たべ方」「たべさせ方」が書かれています
#補完食「教えて!ドクター」佐久医師会
佐久医療センター小児科外来が作成するリーフレットです。
補完食に必要な情報はこれでOK!と言ってもいいほど、適切な情報が詰まっています。
補完食としっかり摂りたい栄養素、加えて手づかみ食べの大切さが、可愛いイラストと共に書かれています。
#日本BLW協会リーフレット
イギリスで約10年前に提唱された”Baby-Led Weaning”を日本で安全に広めようと普及活動をしている団体が作成しています。なぜ手づかみ食べが赤ちゃんの発達に沿った合理的な離乳方法なのか、深く知ることができます。手づかみ食べに合った食事環境、避けるべき食品など具体案が示されています。