授乳相談

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1.当院の授乳相談室について

ひとりでも多くのお母さんと赤ちゃんに笑顔で楽しく授乳をしていただきたいと考え、私たちは小児科クリニックの中で授乳相談室を運営しています。保険診療を基本とし、藤沢市はもとより近隣の市区町村からもご利用いただいています。

赤ちゃんを母乳で育てることは、お母さんと赤ちゃんにとって大切な共同作業であり、その大切さは科学的根拠をもって実証されてきています。しかし、授乳そのものが産後のお母さんの不安や悩みの原因になることは少なくありません。粉ミルクとの混合栄養においても、赤ちゃんに必要な粉ミルクの補足量を慎重に決めていくことで、母乳育児を長く続けることができると考えています。

当院の授乳相談室は、母乳育児支援の専門家である国際ラクテーション・コンサルタント認定資格をもつ小児科医師と助産師が担当します。お子さんの健やかな成長を見守りながら、希望される授乳スタイルの支援を行っています。母乳育児を希望される方はもとより、混合栄養や人工栄養の方々も相談室を利用されています。

授乳中の乳房トラブル(乳房の痛みやしこり、乳腺炎など)については相談日に関わらず対応可能な場合があります。お電話でお問合せください。

 

1−1. 相談日

毎週 金曜日午前
(お電話にて予約をお願いします)
 
※予約の変更・キャンセルは、必ず前日の診療時間内までにご連絡ください。
当日のご連絡やキャンセルのご連絡がない場合は、次回より自費診療とさせていただきます。

1−2. 診察料

お子さん 生後8ヶ月まで保険診療 それ以降は自費診療(税込3000円)
お母さん お子さんが生後5ヶ月まで保険診療 それ以降は診察料なし
 
注1)お母さんの乳房トラブル(乳腺炎、乳頭亀裂など)に対しては、生後6ヶ月以降も保険診療で診察いたします。
注2)お子さんの月齢を問わず、以下の場合は自費となります。
・卒乳や断乳のご相談
・添い寝・搾乳方法・補完食のすすめ方(補完食開始前)の相談
・母乳分泌増加を目的としたドンペリドンの処方

1−3. 持ち物

・母子手帳
・お母さんとお子さんの保険証
・お子さんの小児医療証

1−4. 相談の流れ

 ≪初めての相談≫
問診に始まり、授乳されている様子の観察と必要に応じた診察を行い、今後の方針をお母さんと一緒に考えます。初めての相談はおよそ1時間かかります。

 ≪2回目以降の相談≫
前回の受診後どのように過ごされたかお話を聞き、今後の方針をお母さんと一緒に考えます。相談内容によっては授乳している様子を見せていただくことがありますので、お子さん連れでの受診をお願いしています。

1−5. 相談例

・赤ちゃんの体重の増えが心配
・母乳が足りない感じがする
・粉ミルクの足し方が分からない
・母乳の分泌を増やしたい
・乳首に傷があり、授乳するときに違和感や痛みがある
・乳腺炎を繰り返している
・お母さんが薬を処方されたが、授乳を続けてよいか迷っている
・母乳がたくさん出て困る(赤ちゃんが飲みづらい お母さんが苦痛を伴う)
・赤ちゃんの吸い付きが良くない・授乳をいやがる
・ダウン症候群のお子さんの授乳について
・双胎(ふたご)の授乳について
・授乳と離乳食のバランスについて
・搾乳について
・職場復帰の相談
・卒乳の時期や方法について
 

1−6. 乳腺炎と乳房マッサージについて

乳腺炎は、作られた母乳がうまく流れないことにより引き起こされます。相談室ではお子さんが母乳を飲む様子を見せていただいて、飲み方や抱き方などに改善する必要があるかを一緒に考えたり、お母さん自身がセルフケアできるような情報・方法をお伝えしていきます。細菌感染が疑われる場合には、内服薬を処方する場合もあります。
当院では、乳腺炎に対する乳房マッサージは原則的に行っておりません。マッサージにより乳腺炎を改善させるという科学的根拠がないため、優先順位が低いと考えているからです。

1−7. 母乳分泌を増やすための乳房マッサージについて

母乳分泌を増やすために乳房マッサージを行うことには科学的な根拠がないため、原則的に行っておりません。

1−8. 手で母乳をしぼって保存する方法

手で母乳をしぼって保存する方法について解説した動画です。母乳の量を増やしたい場合や、赤ちゃんと離れなくてはならない場合には、お家でご自分の手で母乳をしぼって保存しておくことができます。

2.かるがも授乳相談室のコンセプト

2−1. それぞれの「授乳」があります

授乳とくに母乳育児は、ひとつの正解があるわけではありません。10組のお母さんと赤ちゃんがいれば10通りの母乳育児があります。私たちはお母さんとのコミュニケーションを大切にして、それぞれのお母さんと赤ちゃんに合った授乳の方法を一緒に考えていきます。お母さんご自身が、いくつかの選択肢の中から自分に合った母乳育児を実践できるようにお手伝いします。

2−2. 科学的根拠に基づいた母乳育児支援を行います

国際認定ラクテーション・コンサルタントの資格を持つ小児科医師と助産師が連携して支援を行います。相談室では、母乳育児に関する正確な(科学的根拠に基づいた)情報をお伝えし、お母さんだけでなく赤ちゃんの健康状態も一緒に確認させていただきます。

2−3. 混合栄養のご相談もお受けします

私たちは、母乳育児だけでなく、粉ミルクの足し方が分からないなどの混合栄養の相談や、うまく哺乳瓶でミルクが飲めないといった人工栄養の方のための支援も行っています。

2−4. 妊婦さんにも母乳育児についての情報を得られる機会を設けています

妊婦さんが出産前に母乳育児についての正確な情報を知っておくことは、産後スムーズに母乳育児を行うために大切なことだと考えています。そのために、定期的にベビークラスを開催し、助産師と一緒に母乳育児についての知識や考えを深めていただく機会を設けています。ベビークラスは予約制・登録制です。開催日については、ベビークラスのページでご覧いただけます。

2−5. 国際認定ラクテーションコンサルタント(IBCLC)とは?

IBCLCは、母乳育児を成功させるために必要な技術・知識・心構えを持つ、母乳育児支援の専門家です。2014年末で世界101ヶ国に27.450人以上、国内では949人のIBCLCが母乳育児支援の現場で活躍しています。
詳しくは日本ラクテーション・コンサルタント協会ホームページへ

2−6. 母乳育児に役立つ情報

インターネットやSNSを通して様々な情報が入ってくる時代だからこそ、どこから情報を得るか気をつけたいものです。
国内には、研究によって裏付けられた母乳育児に役立つ情報を発信している団体がいくつかあります。
NPO法人ラ・レーチェ・リーグは母乳で育てるお母さんを支援するボランティア団体です。このサイトの情報は全て医師の監修を受けています。
またNPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会では、母乳育児を支援する方のための学習会開催情報や、一般の方向けの母乳育児Q&Aを見ることができます。