授乳相談
1.当院の授乳相談室について
ひとりでも多くのお母さんと赤ちゃんに笑顔で楽しく授乳をしていただきたいと考え、私たちは小児科クリニックの中で授乳相談室を運営しています。保険診療を基本とし、藤沢市はもとより近隣の市区町村からもご利用いただいています。
赤ちゃんを母乳で育てることは、お母さんと赤ちゃんにとって大切な共同作業であり、その大切さは科学的根拠をもって実証されてきています。しかし、授乳そのものが産後のお母さんの不安や悩みの原因になることは少なくありません。粉ミルクとの混合栄養においても、赤ちゃんに必要な粉ミルクの補足量を慎重に決めていくことで、母乳育児を長く続けることができると考えています。
当院の授乳相談室は、母乳育児支援の専門家である国際ラクテーション・コンサルタント認定資格をもつ小児科医師と助産師が担当します。お子さんの健やかな成長を見守りながら、希望される授乳スタイルの支援を行っています。母乳育児を希望される方はもとより、混合栄養や人工栄養の方々も相談室を利用されています。
授乳中の乳房トラブル(乳房の痛みやしこり、乳腺炎など)については相談日に関わらず対応可能な場合があります。お電話でお問合せください。
1−1. 相談日
1−2. 診察料
1−3. 持ち物
1−4. 相談の流れ
≪初めての相談≫
問診に始まり、授乳されている様子の観察と必要に応じた診察を行い、今後の方針をお母さんと一緒に考えます。初めての相談はおよそ1時間かかります。
≪2回目以降の相談≫
前回の受診後どのように過ごされたかお話を聞き、今後の方針をお母さんと一緒に考えます。相談内容によっては授乳している様子を見せていただくことがありますので、お子さん連れでの受診をお願いしています。
1−5. 相談例
1−6. 乳腺炎と乳房マッサージについて
乳腺炎は、作られた母乳がうまく流れないことにより引き起こされます。相談室ではお子さんが母乳を飲む様子を見せていただいて、飲み方や抱き方などに改善する必要があるかを一緒に考えたり、お母さん自身がセルフケアできるような情報・方法をお伝えしていきます。細菌感染が疑われる場合には、内服薬を処方する場合もあります。
当院では、乳腺炎に対する乳房マッサージは原則的に行っておりません。マッサージにより乳腺炎を改善させるという科学的根拠がないため、優先順位が低いと考えているからです。
1−7. 母乳分泌を増やすための乳房マッサージについて
母乳分泌を増やすために乳房マッサージを行うことには科学的な根拠がないため、原則的に行っておりません。
1−8. 手で母乳をしぼって保存する方法
手で母乳をしぼって保存する方法について解説した動画です。
2.かるがも授乳相談室のコンセプト
2−1. それぞれの「授乳」があります
授乳とくに母乳育児は、ひとつの正解があるわけではありません。10組のお母さんと赤ちゃんがいれば10通りの母乳育児があります。私たちはお母さんとのコミュニケーションを大切にして、それぞれのお母さんと赤ちゃんに合った授乳の方法を一緒に考えていきます。お母さんご自身が、いくつかの選択肢の中から自分に合った母乳育児を実践できるようにお手伝いします。
2−2. 科学的根拠に基づいた母乳育児支援を行います
国際認定ラクテーション・コンサルタントの資格を持つ小児科医師と助産師が連携して支援を行います。相談室では、母乳育児に関する正確な(科学的根拠に基づいた)情報をお伝えし、お母さんだけでなく赤ちゃんの健康状態も一緒に確認させていただきます。
2−3. 混合栄養のご相談もお受けします
私たちは、母乳育児だけでなく、粉ミルクの足し方が分からないなどの混合栄養の相談や、うまく哺乳瓶でミルクが飲めないといった人工栄養の方のための支援も行っています。
2−4. 妊婦さんにも母乳育児についての情報を得られる機会を設けています
妊婦さんが出産前に母乳育児についての正確な情報を知っておくことは、産後スムーズに母乳育児を行うために大切なことだと考えています。そのために、定期的にベビークラスを開催し、助産師と一緒に母乳育児についての知識や考えを深めていただく機会を設けています。ベビークラスは予約制・登録制です。開催日については、ベビークラスのページでご覧いただけます。
2−5. 国際認定ラクテーションコンサルタント(IBCLC)とは?
IBCLCは、母乳育児を成功させるために必要な技術・知識・心構えを持つ、母乳育児支援の専門家です。2014年末で世界101ヶ国に27.450人以上、国内では949人のIBCLCが母乳育児支援の現場で活躍しています。
詳しくは日本ラクテーション・コンサルタント協会ホームページへ