コロナ感染と母乳育児は両立できる
もし授乳中のお母さんが新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)にかかってしまった、もしくはコロナかもしれないと思った場合、日本では赤ちゃんが生まれたてであっても、お母さんと赤ちゃんが離れて生活し、お母さんが搾乳をすること、もしくは粉ミルクで育てるよう勧められてしまう(あえて「しまう」と書きます)ことがあります👶
海外ではどうなっているかというと、世界保健機関(WHO)や米国疾病予防管理センター(CDC)は、手洗いやマスク着用などの防護策をとったうえでの母乳栄養をすることを勧めています。
母乳には、生きた免疫物質がたくさん含まれていてそれがコロナ感染から赤ちゃんを守ると考えられていること、またお母さんと赤ちゃんの「いま」だけでなく、その後の長い期間の健やかな成長と健康を決める様々な役割があることが分かっています。それらの利点をおろそかにできないことが、たとえお母さんがコロナに感染しても母乳育児を勧める大きな理由です。
各国このような考え方に基づいて、母乳育児を続けることができているようです😌
さて、日本と日本以外の国と、なぜこんなにも勧め方が違うのでしょう?
日本はとにかく「いま」赤ちゃんにコロナを感染させないことだけを重視して、このような勧めになっているのだと考えると理解しやすいと思います。
まだよく分かっていないことに対して「念のための保身」が大好きな日本人気質も影響していると思います。しかしこれが、科学的根拠を元に冷静に判断すべき学会などの推奨にも影響してしまっている残念な現実があります。
国内の勧めにだけとらわれずに、冷静に広い視野を持って情報を確認することが大切です。
もし困ったことがあったら当院でもご相談をお受けできますので、お気軽にお問い合わせください🌝
✍お勧めしたい情報サイト
IBCLC産婦人科医師 戸田千さんのブログ
「やわらかな風の吹く場所に:母乳育児を応援」
コロナのこと、コロナ以外のこと、最新の情報を一般の方向けに分かりやすく発信されています。
https://smilehug.exblog.jp/
NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会 新型コロナウイルス感染症情報
主に子育て支援者向けに最新情報が更新されていますが、一般の方でももちろん読んでいただけます。
万一赤ちゃんと離れて生活することになった場合の搾乳手順についても詳しい情報があります。
https://jalc-net.jp/covid19_jalc.html
院長 江田